人間関係の悩み 〜 その根っ子にあるもの 〜



人間関係、ということでは
たとえば、こんな言葉があります。

わたしたちは自分と折り合いをつけられる程度でしか
 他人と折り合いをつけられない

もともとは
フランスのヴァレリーという人のコトバです。

人間関係の悩み ・ 葛藤とは、もしかすると
自分と自分自身との関係の悩み 」ということでも
あるかもしれません。

そういう意味では、
「 人間関係 」の根っ子(背景)には、
もしかすると、
自分と「 自分自身との関係 」
というものが、あるのかもしれません。


そう考えてみると、なにか大切な糸口が
少しずつ見えてくるのではないでしょうか。
 

  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

人間関係で壁にぶつかって、
前に進めなくなってしまっている、
いろいろな事がうまくいかなくなっている ・ ・ ・

仕事や職場などでも
人間関係が器用でないために
損をしたり、本来の能力を生かせずにいる ・ ・ ・

カウンセリングの中で
こうしたお話をお聞きすることがあります。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

人間関係の悩み、とひとことで云っても
人が違えば顔も違うように
さまざまだと思います。

たとえば、
うまく自分を出せない。自分がない気がする。

あるいは逆に、
つねに自分らしくありたい、
流されたくない、という気持ちがとても強いために、
自分を追い詰めて、つらく苦しくなっていく。

一人で作業や仕事をすることは苦にならないけど、
チームで仕事をすることが、とても苦手。

一対一だとまだ大丈夫だけど、
グループの中にいると何も喋れなくなってしまう。

頭の中でいろいろ考えてしまって
コトバがなかなか出てこない。

人の顔色や表情ばかり気になって
とても緊張してしまい、人と接するのを避けがちになる。

自分の意見や考えを言えずに
いつも周りに合わせてしまう。


このような人間関係の悩みや訴えを
お話くださる方は、
多くいらっしゃいます。


あるいは、
学生までなら、苦手やタイプの人とは、
付き合わなければそれで済んでいたけど、
社会人になって働くようになると、
苦手なタイプとも接しなければならなくなって、
それが自信がない、うまく出来ない。

そのため、仕事や職場で壁にぶつかってしまうことも
あるようです。

このようなことがきっかけになって、
転職を繰り返すようになる方も、
いらっしゃるからです。

そうなってしまっては、とても残念です。


ご自分だけで、お一人で
どうにかしよう、解決しようとしても
なかなか難しいかもしれませんが、
カウンセリングの中で、ご一緒に整理しながら
考えてゆくことで、
きっと、少しずつ糸口が見えてくるように思っています。


 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

わたしたちは自分と折り合いをつけられる程度でしか
 他人と折り合いをつけられない

わたし自身、いまはそれなりの歳になってしまったので
神経が多少太く(図々しく)なりましたが、

もっと若い頃は、人との距離や関係がうまく取れない、と
つよく感じることが多かった気がします。


大切なことは、
なにも他人がしているようにしなくてはならない、
ということでは、ありません。

自分らしい姿を、見つけてゆければいいのです。

そして、ご自分自身がいまよりも
少しでも楽に生きられるようになること。
それがとても大切なことではないでしょうか。
 

  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

ヒトと、他の動物とを分かつものの一つが
「 自分と自分自身との関係 」という
在り方(観念)の存在です。

ですので、生物学的に見ると
とても人間らしい、高度なテーマだとも云えるのです。

  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

カウンセラーからよく聞く言葉に
「 他人(人)は変えられない 」という言葉があります。

あまりにもよく耳にする言葉で、
まるで「 水戸黄門の印籠 」のようです。

たしかにそうかも知れません。
でも、人との「 関係 」なら変えてゆくことが出来る。

同じように、「 自分を変える 」などと考えると、
とても難しく思えてしまうかもしれません。

でも 「 自分自身との関係 」でしたら、
きっと良くできるはず。


変るとは、実はほんの少し変ることなんです。
 そして、ほんの少し変るだけで、
 いろいろなことが変化していくので す

( 上野千鶴子・社会学者 )

いまよりも、少しだけ
あなたが楽に生きられるようになってゆく。

カウンセリングは、
それをご一緒に見つけてゆくための場でも、あります。

自分に優しく(大問題からでなく)

 

  ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・

わたしたちは、生きている限り
自分自身と付き合いながら生きて行くものです。

ですので、できれば
よりよい付き合い方をしていきたいですね。

わたしたちは自分と折り合いをつけられる程度でしか
 他人と折り合いをつけられない

というコトバも、
同じことを語っているのかも知れません。


自分自身をよりよく理解してあげられることで、
いろいろなことが、見つかるかもしれません。

自分を一番誤解していたのが
実は自分だった、ということは多いものです。

 

ヴァレリーの言葉は正確には次のようになります ・ ・ ・ ・
 人は他者と意思の伝達がはかれる限りにおいてしか、
 自分自身とも通じ合うことができない。
 それは他者と意思の伝達をはかる時と同じ手段によってしか
 自らとも通じ得ないということである / 中井久夫訳



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