元気になることの意味とは

 

「 もとの自分に戻る 」ことが、果たして

本当に「元気になる」ことなのでしょうか。


「 いまの自分 」がいて、

「 それまでの自分 」がいて、

「 これからの自分 」がいると考えたとき、

「 それまでの自分 」に戻ることを

「 回復 」すること、「 元気 」になることだとしたら、

すごくもったいない気がします。

それは、たとえば病であれば

「 再発や慢性化 」につながる

大切なテーマかもしれません。

 

このような言葉もあります。

一般に、成功の事態は危険なものである。失意の時よりもむしろ得意のときの方が、精神的に不安定になりやすい

 

精神や身体の失調を招く始まりとは、実は

「 快調」で昂揚している「 得意 」の時期に在るのかも

知れません。

得意の時期、とは云わなくても

たとえば、心が一色に染まている感じのとき、

心の重心が一方向へひどく傾いているとき。

 

それと同じように、もしかすると

「 これまでのご自分 」の中に、無理を溜めていくところ、

あるいは心の余裕を失わせていく始まりが、

あったのかも知れません。

 

たとえば、何かが

目に見える形( よく分かる形 )で現れた時、というのは

実は、それが始まりなのではなく、そのずっと前から

事が始まっていたことを意味しています。


そういう意味では、

ハッキリした形で「 あらわれた時 」というのは、

事が完成したことを、意味するのかもしれません。

 

精神的な不調に陥ったり、心身が疲弊してしまったり、

それまでの自分のようには

いろいろなことが出来なくなっていく場合にも、

同じことが当てはまるように思います。
 

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中井久夫氏が、このようなことを書いています。

発病前の生き方に戻ることは、いつ再発するか分からない不安定な状態に戻ることである、と云いうるであろう。
 治るとは、病気の前よりも余裕の大きい状態に出ることであろう

 

もしそうであれば、「 それまでの自分 」に戻ることが

ほんとうの意味で「 元気になる 」ことなのか、

もう一度ご一緒に考えていけるといいですね。

 

課題やテーマは、ご自分の外にではなく、

自分の中にあるのかもしれません。

 

ご自分を追い詰めたり、不自由にするあり方ではなく、

いまよりも、これまでよりも、

少しだけ自由にしてあげられる

そんな感じになっていけると、いいですね。

 

それをご一緒に考えてゆく場が

カウンセリングだと思います。

 

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