|
■ 心身医学系文献サマリー(1) 主として専門誌に初出掲載された心身医学・精神医学系のレボート・論文を、抜粋・要約したものです。詳しくは原著をお読み下さい。 |
||||
|
日本の臨床 1959年 |
||||
|
神経症の症例とその治療法 〜心臓神経症を中心として〜 |
||||
|
九州大学医学部桝屋内科 池見酉次郎・他 |
||||
|
(2) 見立てについて
|
この報告を読むと、「心臓神経症」と呼ばれていた神経症が、現在パニック症・パニック障碍と呼ばれているものと重なり合う部分が随分多いことに気づきます。つまり、心臓神経症をはじめとする幾つかの神経症を含めて、パニック障碍という新しい診断名称・疾患単位に衣替えをしていった経緯を、実際にうかがうことが出来ます。 |
|||
|
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 本 文 |
||||
|
患者自身が心電図を希望するか、医者によって心電図の必要ありとみなされた患者74名の中、16名(21.7%)が、いわゆる心臓神経症のカテゴリーに入るものであることがわかった。心臓神経症は近頃流行の神経症の中でも、特に花形的存在であって、報告や解説は相当数にのぼるようである。 症例1 34歳男子。工場技術者。 一般化された浮動性の不安(なにもかもこわくなる)があり、身体症状も心臓血管系に限らず、全身的な症状(頭のしびれ、頭痛、呼吸困難、手足のしびれ、悪心、嘔吐、下痢など)をあらわしている。いわゆる心臓神経症では、このような浮動性の不安がなく、身体症状も心臓血管系に限って現れると考えられているようだが、そのようなケースははなはだ少なく、多くの実際の例では、ここに述べたような、さまざまな神経症的な反応を呈するものである。 一度激しい心臓血管系の発作を呈し、強い死の不安を体験すると、この不安が慢性化されて、たえず心悸亢進、失神感、手足のしびれなどの症状を誘発し、このような身体反応がまた逆に死への不安感、心臓血管系の疾患に対する不安を深める。ここに心理・生理的な悪循環が形成されて症状は固定化していく。 症例3 46歳未亡人。 患者の精神的な苦労が発作の誘因をなしていると思われる症例である。本症例のように呼吸困難(吸気が困難で息がよく吸い込めないという形であらわれる)、手足のテタニー、全身のけいれん、顔や手足のしびれを主症状とする症候群については、吾々は呼吸性神経症ないしは過換気症候群として、すでに本邦で最初の報告をおこなっている。しかし、過換気症候群には心臓血管系の症状も普通に伴い、広い意味の心臓神経症に含まれるものと考えてよい。 |
||||
|
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ |
||||
|
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ |
||||
|
面談をお考えの方へ 面談にいらっしゃるとき 心のパターン 相談内容 |
||||